しこくこげら8号2011年07月26日

愛媛県の山本さんから同定を依頼された,松山市城山のカマアシムシ類の原稿が印刷された.書誌情報は次のとおり.
 中村修美・山本栄治,2011.松山市城山のカマアシムシ類.しこくこげら,(8): 26-28.

 愛媛県松山市の城山はカマアシムシ類研究の初期段階で重要な役割を果たした地域である.故森川国康先生により愛媛県を中心に採集された多数のカマアシムシ類標本が扱われた.その資料により愛媛県から5種類が新種として記載されているが,なかでもミナミカマアシムシAcerentulus nitidus(=Baculentulus nitidus)は松山市城山がタイプ産地となっている.今回の調査でもミナミカマアシムシは健在であった.
 今回の調査では,これまで愛媛県からは記録されていなかったムサシカマアシムシとカグヤカマアシムシが記録された.その結果,城山からは9種が確認されたこととなる.その種は,次のとおり.
 カマアシムシ Eosentomon sakura
 サトカマアシムシ Paranisentomon tuxeni
 モリカワカアマシムシ Baculentulus morikawai
 ミナミカマアシムシ Baculentulus nitidus
 ムサシカマアシムシ Baculentulus nipponicus
 カグヤカマアシムシ Silvestridia hutan
 ウエノカマアシムシ Nipponentomon uenoi uenoi
 ヨシイムシ Nipponentomon nippon
 サイカイカマアシムシ Filientomon lubricum