利尻島のカマアシムシ類 ― 2010年01月18日
先日作成した2008年分の利尻島の標本の検鏡が終了した.2007年分は800個体はあったが,2008年は3個体のみだったので簡単であった.両年のサンプルを検鏡した結果,トサカマアシムシ(Baculentulus tosanus)とモリカワカアマシムシ(B. morikawai)という暖温帯に主に分布する種がほとんどだった.以前に見たサンプルの結果(前原ほか,2003,利尻島の土壌動物,利尻研究,(22): 55-72.)とは違った結果になった.これは,単に採集場所の違いによるものなのだろうか.
1種,興味深い種が得られた.アオキカマアシムシ属(Gracilentulus)のもので,Szeptyckiのいうgracilis groupに属するものである.本属には日本には他に2種,アオキカマアシムシ(G. aokii:中国・四国地方に分布) とG. chichibuensis(関東地方に分布)がいるが,いずれもgracilis groupではない.このグループは微細な違いによる区別されている.これから細かく見ないといけないが,どんな種なのか楽しみだ.
また,Szeptyckiはこのグループの単為生殖を示唆している.今回174個体の成体が得られたが,全てメスであった.これはSzeptyckiの意見を支持している.
1種,興味深い種が得られた.アオキカマアシムシ属(Gracilentulus)のもので,Szeptyckiのいうgracilis groupに属するものである.本属には日本には他に2種,アオキカマアシムシ(G. aokii:中国・四国地方に分布) とG. chichibuensis(関東地方に分布)がいるが,いずれもgracilis groupではない.このグループは微細な違いによる区別されている.これから細かく見ないといけないが,どんな種なのか楽しみだ.
また,Szeptyckiはこのグループの単為生殖を示唆している.今回174個体の成体が得られたが,全てメスであった.これはSzeptyckiの意見を支持している.