Nosekiella-Yavanna2011年05月16日

ウクライナのS女史から,Yavannaの4新種の記載に関してアドバイスを求められた.この属(日本には産しない)はNosekiella(こちらは日本にも産する)とよく似ていて,取り扱いが悩ましい.2007年には中国からこれらに大変よく似たNanshanentulusが記載された.個人的には,これは分けすぎで,NanshanentulusはYavannaのsynonymだと思っている.
NosekiellaとYavannaは大変よく似ているが,これらが含まれるクシカマアシムシ科Acerentomidaeの他の属との関係からすると,前肢ふ節の感覚毛t1の形態(カマアシムシ類では重要な形質)が異なる点から別属としても良いのかもしれない.
S女史は腹部毛序も属の形質として考えているが,これには同意できない.それらは種レベルの形質であろう.それらを属の形質にしてしまうと,それことまとまりがつかなくなってしまう.今がその状況のような気がする.
いずれにせよ,クシカマアシムシ科の属は細かく分けすぎのように感じている.

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