コムシ属の種の検索表 ― 2010年03月30日
現在,日本産コムシ類の種までの検索表を作成している.この中で,ナガコムシ属(Campodea)のC. staphylinusという一種だけが詳細が不明であった.この種は,松村松年(「松村松年著 日本昆虫大図鑑 刀江書院 1931年(昭和6年))により札幌周辺から記録されている.この図鑑には,特徴として触角が13節との記述しかなく,他の特徴が不明であった.本属の日本産の種は他に2種あり,イシイナガコムシ(C. ishii)は触角は20節,アキヤマナガコムシ(C. akiyamae:Paclt(1957)によればC. akiyamaiが正しいとしている)は21節である.この3種は触角の節数が異なり区別できることになるが,ナガコムシ類は触角が欠損しやすく,なかなか完全な触角の標本は得にくい.そこで,他の特徴がないかと思案していた.
C. staphylinusの記載や特徴が記された情報がないか探したが,見つからない.そこで,手持ちの文献を再度見直していたら,記載ではないが,本種を含んだ検索表を見つけた.その検索から本種の他の特徴を抜き出して比較してみると,どうやら中・後胸のmacrosetaeの配列で区別できそうである.
なお,このC. staphylinusが本当に日本にいるかについては,個人的には疑問を持っている.
C. staphylinusの記載や特徴が記された情報がないか探したが,見つからない.そこで,手持ちの文献を再度見直していたら,記載ではないが,本種を含んだ検索表を見つけた.その検索から本種の他の特徴を抜き出して比較してみると,どうやら中・後胸のmacrosetaeの配列で区別できそうである.
なお,このC. staphylinusが本当に日本にいるかについては,個人的には疑問を持っている.